Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
やぎひげへんしゅうちょう
山羊髯編輯長
夢野 久作
Leggi 山羊髯編輯長 (やぎひげへんしゅうちょう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.441 caratteri · 102 schermate
吾輩はホッと溜息をして顔を上げた。
金口(きんぐち)でない両切煙草を、吸口無しで吸う奴は、相当のインテリだろう。新聞記事によると、殺された老爺(じじい)は傍に刻(きざ)みの煙草盆を引寄せていたというのだから十中八九、これは犯人が吸い棄てたものではないか……しかも半分以上残っているところを見ると、吸いさしたまま投棄てて犯行に移ったものではないか。その上から血餅が盛り上り、灰が引っ被(かぶ)さって今日(こんにち)まで残っていたものではないか。犯人が絶対に予期しなかった……同時に警察にも新聞記者にも気付かれなかった偶然の結果が、今日に到って、吾輩の眼の前に正体を暴露しているのではないか。
……占(し)めた……名探偵名探偵。何という幸先(さいさき)のいい発見だろう……これは……。
……神は正直の頭(こうべ)に宿るだ。吾輩の投げた一銭玉に八幡様が引っかかったらしい……。
……モウ他には無いか……スバラシイ手懸りは……。
吾輩は暗い空屋の中で朗らかになりかけて来た。すこし注意力を緊張さえすれば名探偵になるのは造作もない事だ……なんかとタッタ一人で増長しいしい消えたバットに火を点けた。