Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あるおんなのしょうがい
嵐・ある女の生涯
島崎 藤村
Leggi 嵐・ある女の生涯 (あるおんなのしょうがい) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.846 caratteri · 96 schermate
同膳を並べて食う楽みもなくなったような広いがらんとした台所からも。
「御新造さま、大分お早いなし」
と言って婆やが声を掛けた頃は、お新までもおげんの側に集まった。
「お母さんは家に居てもああだぞい」とお新は婆やに言って見せた。「冬でも暗いうちから起きて、自分の部屋を掃除するやら、障子をばたばた言わせるやら。そんなに早く起きられては若いものが堪らんなんて、よく家の人に言われる。わたしは隣りの部屋でも、知らん顔をして寝ているわいなし――ええええ、知らん顔をして」
お新はこんな話をするにも面長な顔を婆やの方へ近く寄せて言った。
そこへ小さな甥の三吉が飛んでやって来た。前の日にこの医院へ来たばかりで種々な眼についたものを一々おげんのところへ知らせに来るのも、この子供だ。蜂谷の庭に続いた桑畠を一丁も行けば木曽川で、そこには小山の家の近くで泳いだよりはずっと静かな水が流れていることなぞを知らせに来るのも、この子供だ。
「桑畠の向うの方が焼けていたで。俺がなあ、真黒に焼けた跡を今見て来たぞい」
こんなことを三吉が言出すと、お新は思わずその話に釣り込まれたという風で、