Classici giapponesi con furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate
いそぎの用があるというのだ。
具足屋につくすべてを見積もりにして出すから、それだけ引いてくれとも申し入れたが、それも受けつけぬ。どこか具足屋の庭にでも、じぶんの小判が、山のごとく積んであるとでも、思っているらしいのだ。全く、そのとおりなら世話はいらぬがと、わたしも、つくづく思いますよ」
若松屋惣七は、ほろ苦く笑った。行燈の灯が、面のような顔を、いっそうグロテスクにくまどった。
「多額でございましょうね、どうせ」
「一万二千両です」
「まあ、そんなに、でございますか」お高は、おろおろと声がふるえた。「どうしましょう――」
「みんな、具足屋という旅籠が食ったのだ」
「その具足屋を、そっくり売ることはできませんでございましょうか」
「まだだめだな。損つづきのことを知っているから、ちょっと手を出すものずきもあるまい。それに、持ってさえおれば、やがて、金脈に変わることはわかりきっているのだ。わたしも、放さずにすむことなら、放したくはないのだ」
「何とかならないものでございましょうか」
「一言も、こっちのいい分に耳をかそうとせぬのだから、しようがあるまい。金がいる。いまがいま、そっくり出せ。