Classici giapponesi con furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate
おせい様の胸に、すこし残っている火がいま、おせい様の眼から、燃えぬけているに相違なかった。その、ほらほらと燃えあがる眼に、磯五の白い顔が大きくうつった。この、涼しい瞳をしたやさ男が、そっくりじぶんのものなのだと思うと、おせい様は、胴ぶるいがした。
中庭のむこうの土蔵の影が、ながく伸びてきていて、座敷のなかは、うす暗かった。磯五は、起って行って障子をしめ切って来た。
お高は、若松屋惣七が、まだ帰ってきていなければいいと思って、いそいで帰宅った。お高は、若松屋惣七へきた手紙のことで、惣七のためとはいえ、勝手に策動して、しかも、失敗したので、こころが重かった。どうしていいか、わからなかった。
じぶんがおせい様と話しているところへ、磯五と、あのお駒という女がやって来たときに、思い切って、磯五が自分の良人であること、そして、お駒は、磯五の妹でも何でもないことをいってのけることができたら、両方の面皮をいっしょにはいで、それがいちばんよかったのだが、お高は、どうしてもそれができなかったのだが。
その前から、お高があんなにいったのに、おせい様が、ちっとも信じてくれようとしないから、お高に、その力が出なかったのだ。