Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate

Aozora Bunko

平気な顔だ。さっさと実朝の碑のほうへ歩き出していた。そっちを廻わって、門を出てゆこうというのだ。その磯五のあとを見送っていた龍造寺主計に、瞬間、ふたたび激しい憎悪がひらめいたが、しずかに話しながら、お高とならんで、おなじく帰路につきかけた。ゆっくり、あるいた。

「もう若松屋惣七どのにお眼にかかって、たずね人に力ぞえをたのむ要もなくなった。運命が、若松屋殿の役目をしてくれた。日本橋の磯屋五兵衛なるものが、きやつであるとわかっておれば、あとは、いつでもよい。いつでもできる」

境内から樓門へかかったときは、先に出た磯五のすがたは、もう通りのどこにもなかった。

お高は、磯五と、その旅の武士との関係が気になって、磯五が京阪で何をしたのか、早く聞きたくてならなかった。磯五は、何もいわないのだ。しかし、この龍造寺主計という人の出現で、じぶんと磯五と若松屋惣七さまとのうずまきが、いっそうこんがらかってきそうなことは、考えられるのだ。

龍造寺主計は、自分のさがしている男は、公儀のおもてはそうでなくても、神仏の眼からは人殺しであるといった。きっとまた、ひたむきの女のこころとからだをもてあそんで、何か悪いことをしたのであろう。