Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate

Aozora Bunko

やっと切り出した。

「うむ。おゆうさんのことじゃが、あんたにも、いや、柘植という家にかかわりのあることだ。してまた、これは、あの和泉屋の件でもある。じつに、奇妙なことになりましたわい」

お高には、意味がはっきりしなかった。

「和泉屋と申しますと、ゆうべの騒ぎを起こした、あの和泉屋でございますか」

「さよう。あの和泉屋じゃが、あの和泉屋とは限らぬ。江戸の和泉屋である。いま、人に調べさせたのじゃが、江戸中に、和泉屋は十七軒ある。みな日常の雑貨をひさぐ万屋で、知らん者が多いようだが、ことごとく一つの店なのだ。つまり、和泉屋という看板をあげた家は、すべて一つ店で、分店が江戸中に散らばっておる。門前町に新規にあけて憎まれたのも、そのひとつじゃが、何とも盛んなものだな」

「けれど、その和泉屋が、母とどういうつながりがあるのでございましょう」

「どういうつながりもこういうつながりも、和泉屋は、おゆうさんのものだったのだ。おゆうさんのものだから、したがって、今はあんたのものじゃ」

お高は、いまに一空さまが、冗談だといって笑い出すであろう、そうしたら、いっしょに笑いましょうと思って、一空さまの笑い出すのを待った。