Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いくどめかのさいご
幾度目かの最期
久坂 葉子
Leggi 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) di 久坂 葉子 (くさかようこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.103 caratteri · 121 schermate
とりたてて。いやあったわ、望月さんの奥様のスーツ、彼女ったら、太っちまってさ。ボタンがかからないのだって。それだけよ。それだけのことよ。ねえ、あなた、私に何の罪もないわね。奥様がおふとりになるもんだから、え、何を云ってるのかって、いそがしいの? そんなにいそがしいの? 仕事しろって、ええ、しますわ、私もたくさん仕事あるんです。ひどいわ、せっかく電話したのに……
マネキン、二三歩あるいて、普通のポーズになる。諏訪子登場。
諏訪子 嫌になっちゃうわ。あの人ったら、いそがしいいそがしいって、電話を切っちまった。
諏訪子、椅子に腰かける。
諏訪子 だけど、おかしいわ、私、又何を思って電話なんかしたのかしら。さ、仕事だ仕事だ。
諏訪子、机の上にある雑誌をひろげる。紙と鉛筆をとり出し、線をやたらに書きはじめる。
諏訪子 雲の海。雲の海に、さあっと月光が輝いて。灰色のタフタに、ゴールドのラメ。靴も勿論ゴールドで。あれは何年前かしら、乗鞍の山小屋でみたんだわ。真夜中の雲の海。
マネキン 追憶?
諏訪子 ええ、追憶だわ。
マネキン 追憶って甘いもんですって。
諏訪子 そうよ。なつかしい。