Classici giapponesi con furigana
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じょにかえてじんせいかんじょうのしぜんしゅぎをろんず
序に代えて人生観上の自然主義を論ず
島村 抱月
Leggi 序に代えて人生観上の自然主義を論ず (じょにかえてじんせいかんじょうのしぜんしゅぎをろんず) di 島村 抱月 (しまむらほうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5453 caratteri · 11 schermate
あるいはこんなことを思うのがすでに陳い夢に囚えられているのかも知れない。灰色の天地に灰色の心で、冷たい、物凄い、荒んだ生を送って行くのが人生の本旨かとも思って見る。けれども今日までの私はまだどうもそれだけの思いきりもつかぬ。一方には赤い血の色や青い空の色も欲しいという気持が滅しない。幾ら知識を駆使して見てもこの矛盾は残る。つまり私は一方にはある意味での宗教を観ているとともに、一方はきわめて散文的な、方便的な人生を観ている。この両端にさまよって、不定不安の生を営みながら、自分でも不満足だらけで過ごして行く。
この点から考えると、世の一人生観に帰命して何らの疑惑をも感ぜずに行き得る人は幸福である。ましてそれを他人に宣伝するまでになった人はいよいよ幸福である。私にはすべてそれらのものが信ぜられず、あらが見えるように思われてならない。あるものは持って廻った捏造物だ、あるものは虚偽矯飾の申しわけだ、あるものは楯の半面に過ぎず、あるものはただの空華幻象に過ぎない。自分の知識が白い光をその上に投げると、これらのものは皆その粉塗していた色を失ってしまう、散文化し方便化してしまう。