Classici giapponesi con furigana
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かげのないはんにん
影のない犯人
Leggi 影のない犯人 (かげのないはんにん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.032 caratteri · 23 schermate
「ハハア。さては、先生。オレが十七八のチゴサンのような色気がでてきたと云ったからそれで妄想に憑かれたね……」
「とんでもない」
「アレ。あかくなったじゃないか。論より証拠だ。ヘヘエ。ぬけぬけと三位一体を論じたね。アナタも思ったより口が達者じゃないか」
「いえ、もう、時代に捨てられまして、寄るべなき身の上です。なにとぞ、先生、お助け下さい」
「なるほど、なア。さすがに武芸の極意にかなって、変転自在、かつ、また、神妙な口ぶりではないですか。アナタは剣のかたわら骨董のブローカーなぞもやり、昔は蓄財も名人、女を口説くのも名人という人の話をきいたことがあったが、さては実談だな」
「とんでもない」
「実は、ねえ。先生。その先生の神妙な話術を見こんで、お願いがあるんですが、なんしろオレは喋りだすと軽率でねえ。特に美人の前ではロレツがまわらんです。実はねえ、ボクは三四年前から陰毛で毛筆をつくることを考えて、旅先なんかで旅館の部屋のゴミを集めてもらって、陰毛を探しだして毛筆をつくってみたです。非常に、いいですね。イヤ、これはね。まだ生えてる陰毛をぬいて造っちゃいかんです。自然に抜け落ちたような毛が頃合なんですね。