Classici giapponesi con furigana
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しんれいさつじんじけん
心霊殺人事件
Leggi 心霊殺人事件 (しんれいさつじんじけん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.557 caratteri · 52 schermate
土ビンと茶ワンの上下の距離がはなれたり近づいたり。土ビンと茶ワンが一回転して前へ落ちた。
人々はカタズをのんで待ちかまえたが、心霊現象はそれで終っていたのである。人々はいまにテーブルが動きだすかと特にそれを待っていた。もっともそのテーブルには夜光塗料がぬってないから、動きだしてもドスンバタンと音をたてるぐらいのものであろう。しかし九太夫がそのテーブルを改めたのを人々は見ているから、特にその期待が大きかったのである。
しかし、いつまでたっても何事も起らない。また終りの音楽も鳴りださない。とうとうシビレを切らせて、人々の中には身動きをはじめたりセキばらいをする者も現れた。するとボックスの方からも、
「オーウ」
と例の遠い山のフクロウのような声がきこえてきた。しかし何事もないので、また、
「オーウ」
と同じ声が起った。音楽をサイソクしているらしいのである。
「どうも、おかしい。どなたか、電燈をつけて下さい」
九太夫がセカセカした声で叫んだ。誰か立った。電燈がついた。電燈をつけたのは糸子であった。見物席の一同には変りがない。ただ一人、一同に離れ、テーブルの側面にポータブルに対している仙七だけが俯伏している。