Classici giapponesi con furigana
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おんがくどけい
性に眼覚める頃
室生 犀星
Leggi 性に眼覚める頃 (おんがくどけい) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.495 caratteri · 22 schermate
こういう風に拙くそしてあらわに書いてしまうと口さがもなく罵られそうではあるが、しかしわたしにとっては詢にゆめかうつつのような空中移乗が、ゆめをそのままにあらわしてくれるのでわたしは、わたしの夢にさえひたって居ればよいのであるとしか考えられなかった。夢といえば何一つ夢でないもののない此の世はこうまでわたしの夢の符帳に合っているものはなかった。くらがりにそれと同じいブランコを攀じのぼるわたしをそのままに、女はきょうも昨日と同じい危険さと試練とに身をまかせ、そして蝙蝠いろの手と足とをひるがえした。アンネット、ケラマンの人魚をみたときに、わたしはこれと同じい姿勢とたわやかな美しさとを感じた。そういえば彼女はただに空中をかける人魚のむれであるか、それとも同じい柔らかい鳥類の一員ででもあろうか、いや、そういうものではない。何となくロップスの煤ばんだ熊手形の新月のさしこんだ窓際で、亀甲色をした肌にあぶらを練り込んでいる深夜の、足のさきまで黒い女のようで、それでいて何となく鳥類のなめらかな濡羽を畳み込んでいるような色をしていた。
あまりしばしば私はあたまを疲らせるごとに、よく天幕のそと側へ出、そして駱駝のつながれている小屋がけのそばへ行った。