Classici giapponesi con furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Leggi 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 212.130 caratteri · 422 schermate
そのあいだには、家出以前の、少年時代の思い出話も、さかんにとびだしました。
「壮二君、きみはその時分、まだあんよができるようになったばかりでね、ぼくの勉強部屋へ侵入して、机の上をひっかきまわしたりしたものだよ。いつかはインキつぼをひっくりかえして、その手で顔をなすったもんだから、黒んぼうみたいになってね、大さわぎをしたことがあるよ。ねえ、おかあさま。」
おかあさまは、そんなことがあったかしらと、よく思いだせませんでしたけれど、ただうれしさに、目に涙をうかべて、にこにことうなずいていらっしゃいました。
ところがです、読者諸君、こうした一家の喜びは、あるおそろしいできごとのために、じつにとつぜん、まるでバイオリンの糸が切れでもしたように、プッツリとたちきられてしまいました。
なんという心なしの悪魔でしょう。親子兄弟十年ぶりの再会、一生に一度というめでたい席上へ、そのしあわせをのろうかのように、あいつのぶきみな姿が、もうろうと立ちあらわれたのでありました。
思い出話のさいちゅうへ、秘書が一通の電報を持ってはいってきました。いくら話にむちゅうになっていても、電報とあっては、ひらいて見ないわけにはいきません。