Classici giapponesi con furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate
2
怪塔のなかの不思議な会話です。
「だ、誰が降参するものか。このインチキ怪塔王め!」
おやおや、そういう声はたしかに、怪塔王の声でありました。そう叫んだ人物は、どこにいるかとさがして見ますと、一階の階段のうしろに隠れて、こっちをうかがっている一箇の怪人物がそれでした。どうしたのか、この人は、自分の首を黒い風呂敷みたいなもので、すっかり包んでいます。
そうです、この方が『声の怪塔王』でありました。三階の階段から顔を出している方が『顔の怪塔王』でありました。つまり二人の怪塔王は、たがいに勝手気ままな号令を出して、操縦士の黒人をこまらせていたところでありました。声の怪塔王と顔の怪塔王との戦は、まだつづいていたものと見えます。二人の怪塔王なんて、変なはなしです。一体どっちがほんとうの怪塔王でしょうか。
「なにがインチキなものか、貴様こそ偽ものの怪塔王だろう。くやしかったら、貴様が顔をつつんでいる風呂敷をとって、黒人やわしに、貴様の地顔を見せろ」
「ば、ばかな!」
と言いすてましたが、声の怪塔王は、そのあとで、うーんと呻っています。よほど弱っているものと見えます。