Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

「やっ!」

大喝一声、怪塔王の膝頭は、帆村の下腹をひどいいきおいでつきあげました。腹の皮がやぶれたろうと思ったくらいです。何条もってたまりましょう。

「う、ううん。――」

苦しそうなうめき声とともに、帆村の体は棒のようになってたおれました。

6

怪塔王の覆面をとるのにすっかり気をとられていて、怪塔王の足がとんで来るのを用心しそこなったのです。

名探偵として、たいへんはずかしいことだと、帆村はのちのちまでそれをくやしがっていましたが、なにしろ大問題の怪塔王の覆面の下から、本当の顔があらわれようという息づまるような場合だったものですから、ごんな失敗をしたのです。

「う、ふふふふ、ざまを見ろ」

怪塔王は、さきほどのおろおろ声もどこへやら、またいつものにくにくしい怪塔王のしゃがれ声にかえって、床の上にたおれている帆村を見下しました。

「……」

帆村は、うなり声さえ立てないで、床の上にまるで死人のようによこたわっていました。さあたいへん。帆村の息はそのままたえはててしまうのではないでしょうか。

「う、ふふふふ。口ほどにもないやつだ。しかし間もなく息をふきかえすだろうから、そうだ、いまのうちに大切なマスクをかぶっておこう」