Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

それは、長さ四五メートルもあるような鮫だの、海蛇だのでありました。それ等のおそろしい魚は、みな腹をへらしているものと見え、歯をむいて小浜兵曹長の顔がみえる窓のところへ、一つ、また一つとよって来ます。おそろしい海底の有様でありました。

(怪塔王は、おれをこんな魚に食べさせようと考えているのか)

と、小浜兵曹長は、背中がぞっとさむくなるのをおぼえました。

だが、こんな魚に食べられてしまうのは、ざんねんです。なんとかここを逃げだす工夫はあるまいかと、兵曹長は壁をのぼるつもりで、ちょっと手をふれてみましたが、壁はぬらぬらしていて、とてものぼることはできません。さすがの勇士も、しょげていますと、その時、

「小浜さん、今たすけてあげますよ」

と、とつぜん頭のうえで、おもいがけぬ声がしました。兵曹長はおどろいて立ちあがり、上を見上げました。そのとき、上から一本の綱がするすると下って来ました。

生きていた帆村

1

おそろしい海底牢獄へ、とつぜん下された綱一本!

兵曹長は、夢かとばかりにおどろきました。とにかく先のことはわかりませんが、これ幸にまずこの海底牢獄からぬけだしたがよいと思いましたので、綱につかまってどんどんあがりました。