Classici giapponesi con furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate
さあ、そのとき二人の眼に、どんな光景がうつったことでありましょうか。
2
ごうごうと、ものすごい音をたてて震える怪塔の中!
その窓わくにとりすがって、外をのぞいた帆村探偵と一彦少年!
「ああっ、これは――」
と、はげしいおどろきの声が、二人の口から一しょにとびだしました。
窓の外の、まったくおもいがけない光景――ああこんなことがあってよいものでしょうか。そこに見えたものは、あの赤土の壁でもありませんでした。また二人が見なれた白い砂浜と、青い海原にとりかこまれた森の中の風景でもありませんでした。それはなにもない空でした。いや、なにもないわけではありません。白い雲が、あっちこっちにぽっかりうかんでいます。たったそれだけです。大地や海原はどこへいってしまったのでしょうか。
二人は、大地と海原とをみつけるのに、大骨をおりました。なぜといって、二人が窓わくに顔をぎゅっとおしつけて、むりをしてはるか下をながめたときに、やっとその大地と海面とが、まるで模様かなにかのように足下に小さく見えているのを見つけたのです。おどろいたことに、怪塔はいつのまにか大地をはるかにはなれていました。