Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Leggi 怪塔王 (かいとうおう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.635 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

と、さも不審そうに、たずねました。

少年は、傷がいたむとみえて、顔をしかめていましたが、やがて口をひらき、

「――僕のことかい。僕は一彦という名前なんだよ」

「なんじゃ、カズヒコというのか」

「そうだ、一彦だ。怪塔の中から逃げだしたんだ。その時こんな風に傷をおってしまったんだ」

傷ついている少年は、意外にも一彦だったのです。怪塔の中に、帆村荘六とともに、とじこめられていたはずの一彦少年が、意外も意外、山の中に放りだされていたというわけでありました。

しかし炭やき爺さんには、一彦といったところが、また怪塔といったところが、通じるはずがありません。

「怪塔てえのは、なんのことかな」

と、のんきな問を出しました。

「怪塔を知らないの」

と一彦は目をまるくして、

「ほら、昨日のことさ。たくさん飛行機がやってきて、空から爆弾をおとしていたじゃないか。この山の向こうで、やっていたじゃないか。あれは飛行機が怪塔を攻めて、空から爆撃していたんだよ」

「ほうほう、なるほどあれか。わしは演習をやっているのかと思っていたんだ」

「演習だなんて、爺さんはのんきだなあ。そしておしまいに大きな塔が尾をひいて、空中にとびだしたじゃないか。