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Classici giapponesi con furigana

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ハムレット

怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット

久生 十蘭

Leggi 怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット (ハムレット) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 72.034 caratteri · 142 schermate

Aozora Bunko

博士の予想どおりだった。それから十分ほどすると、だんだん落下の速度がのろくなり、大きな水のうねりに二、三度急激に押し上げられたと思うと、舟は洞門をくぐりぬけ、唐突に羊歯や木賊が参々と密生した仄暗い沼沢の中へ押出された。

鬱然たる亜熱帯の沼沢地。一同の眼前に、ボルネオの癘湿地のような遠景があった。

水は澱んでとろりと重く、動いているのがわからないくらいの流れにひかれて舟がしずかに進んで行く。

流れの岸には、奇妙なようすをした古生銀杏の細い枝や、白柏木の根茎が蛇のようにからみあって、不気味に水の上へ垂れさがり、白亜紀のブエンタタという木賊や網羊歯や、棕櫚羊歯が足も踏み込めぬほどに繁茂し、剣のような葉をもった胡留陀木の群が、踊でも踊っているような特有な姿で立っているのが遠くのほうに見えた。

ここもひどい暑さだった。大気はソヨとも動かず、その中に、嗅いだこともない、恍惚とするような不思議な香気がムッと重苦しく立ち罩めていた。羊歯の間には、直径七尺ほどもある、向日葵の化物のような真紅な蘇鉄花がいたるところで悪夢のような毒々しい花を開き、二尺もある大蜻蛉や、七宝細工のような絢爛たる燐光蝶が夢遊病にとりつかれたようにその上をフワフワととび廻っている。