Classici giapponesi con furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate
何か奥歯に、ものの挟まったようないい方が、どうも私にはピンと来ないのだ。
丁度その時、やっとルミがお茶を運んで来たので、一寸言葉のとぎれた、まずい空気がほっと救われたように思った。
ルミは、銀盆の上に、紅茶を二つのせて来た。
「まあお前もそこへお掛け――」
森源の、口で指した椅子に、ルミは無言で腰を下した。
そして思い出したように、私の方に向けた瞳――。
ああその瞳を、なんと形容したらいいであろうか。ほんとに、黒耀石の瞳とは、これのことをいうのではないかと思われた。しかも、瞬きを忘れた、円らな瞳は、じっと私に向けられ、何か胸の中を掻きみだすような、激しい視線を注ぎかけて来る。
却って、私の方が、ぽーっと顔の赧らむを意識し、少年のようにおどおどとしてしまった位であった。
「しばらくお見えになりませんでしたのね」
彼女は、大きく瞬きをすると、流れ出すような声で、そういい、そうして片頬を微笑に崩した。
「いえ、その――、そのお邪魔だと思って」
「まあ、そんなことありませんわ。ぜひ毎日でも来て下さいません、どうせ退屈なのですから」
「え、それはもう、私こそ退屈で閉口しているんですから――、これからちょいちょいお邪魔します」