Classici giapponesi con furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate
あのブルキの蝶が、極彩色のなんともいえぬ、いやな縞をもった大袈裟な羽根を、ばたばた、ばたばたと煽ると、もうどうにも我慢がならんのです。あの毒々しい色をもった鱗粉というやつが、そこら一面にまき散らされるような気がしましてね。僕にとっちゃあの鱗粉という奴が、劇薬よりも恐ろしいんです。子供の時分、あの鱗粉が手についた為に、そこら一面、火ぶくれのようになって、痛みくるしんだ、苦い経験をもっていますよ。体質的にも、蝶や蛾は禁忌症なんで、それがこの強い恐怖の原因らしいんです……つまりは』
『へえ、そんなことがあるもんですかね、蛾は兎も角としても、蝶々なんか実に綺麗な、可愛いいもんじゃないですか、尤も掴めばそりゃ恰度あの写し絵のように黄だの、黒だの縞が、手につきますけどね――』
『ああ、それが僕にはたまらんのです。
――あの猛獣のような毛に覆われた胴は、なんていったらいいでしょう。それにあのくるくると巻かれた口、あの口は慥にこの世のものではありません。あれは悪魔の口です、恐ろしい因果を捲込んだ口なんですよ』
そういうと、この歩き廻って、ねとねとと汗の浮く真夏の夜だというのに、寒むそうに肩を窄めて、ぶるっと身顫いをすると、恰度眼の前に来た分れみちのところで、鷺太郎から渡されたカンテラを、怖る怖る、つまむようにして受取り、「