Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいせいガン

怪星ガン

海野 十三

Leggi 怪星ガン (かいせいガン) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 113.544 caratteri · 227 schermate

Aozora Bunko

まもなく、もう一つのりんごが、仲間からはなれて、またもや紙袋の口へとびこんだ。こうしたことが、三根夫のあっけにとられているまにくりかえされ、紙袋は十個のりんごで大きくふくらんだ。

「さあ、どうぞ」れいの女の声とともに、りんごのはいった紙袋は三根夫の胸のまえへきて、ぴったりとまった。三根夫はびっくりして、思わずひと足うしろへ後退した。

「ほほほ。どうなすったんですか。さあどうぞりんごをおとりください」

「はいはい」三根夫は、りんごのはいった紙袋を両手でつかんだ。とたんにずっしりと十個のりんごの重さがかれの掌を下におした。

「お代はいくらですか。このりんごの代金はいくらになりますか」

三根夫は、そういってしまってから、はっと気がつき、耳のつけ根のところまで赤くなった。なぜならば、三根夫は、この奇怪な世界において通用するお金を、びた一文も持っていないことに、今になって気がついたのである。

(しまった。つい、買物をしてしまったが、たいへんな失敗だ)

店のかまえといい、姿は見えないが売り子の調子のいい応待といい、地球におけるサービスのいい店とおなじようであったために、つい気軽に買物をしてしまったわけだ。