Classici giapponesi con furigana
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きょうふおう
恐怖王
江戸川 乱歩
Leggi 恐怖王 (きょうふおう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.038 caratteri · 133 schermate
電話の声
だが、一体どこで写したのだね」
「牛込区S町の古いお屋敷でございました。エエと、あれは……そうそう、思い出しました。この前の日曜日でございます。子供達の学校が休みであったのを、よく覚えて居ります」
「エ、日曜日だって?」
布引氏と鳥井青年が、殆ど同時に叫んだ。
「それは君、本当かね」
「ハア決して間違いはございません。午後になって小雨がふり出しました、あの日でございます」
確かに最近午後に小雨が降った日と云えば、日曜の外にはないのだ。
「君、冗談を云っているのじゃあるまいね。この写真の女はわしの娘なのだ。急病でなくなって、今日が八日目だ。分ったかね。ここに写っている花嫁は、先週の木曜日になくなって、土曜日に火葬にしたのだ。その死人が、火葬になった翌日の日曜日に、こんな盛装をして、お嫁入りをするということが、あり得るだろうか」
「エ、エ、何でございますって?」
今度は写真師の方がたまげてしまった。
電話の声
あり得ないことだ。死人が自動車の窓から顔を出して父を呼んだ。死人が結婚式を上げた。今の世に怪談を信ずべきであろうか。怪談でなくて、この様な奇怪事が起り得るであろうか。