Classici giapponesi con furigana
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ばしゃ
愛の挨拶・馬車・純粋小説論
横光 利一
Leggi 愛の挨拶・馬車・純粋小説論 (ばしゃ) di 横光 利一 (よこみつりいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.699 caratteri · 78 schermate
そう思うと由良はまたしつこく信者のあとから追っていって、ゆうべ僕はあなたのいつか云ったように、少し堅い枕をして寝てみたところが、どうも少し今日は頭が悪いが矢張り今夜も続けるべきかどうかと訊くと、「ああ、それじゃ、少し枕が堅すぎたんだ。」と、直ぐもうにっこりしながら他愛もなくひっかかって来てしまって、今夜寝るときは枕をよくもんで首の所へあてずに、後頭部の骨へあてて寝よという。もしそれでもいけなければ木枕にせよ、あれは決して静脈を圧えないから一番頭には薬になると云って、もう由良の狂人でないことだけはすっかり疑わなくなってしまったらしかった。それで二人はそこらを散歩しようということになり、湯から並んで降って来ながらも、しばらくはまだ枕のことを話し続けていたが、そのうちにもう良かろうと頃をみて、また由良は学者やその美しい娘のことが知りたくなったので、あのさっき話した学者のことだが、自分は先日あの学者から筮法を習う約束をしておいてまだそのままになっているのだけれども、いずれ筮法を習いに行くからには、あの学者の性質や好みを知っておかねばいろいろ失礼になるようなこともしかねないから、あなたの知っているところを教えてほしいというと、すると信者はまた急に前のように黙って、由良を警戒するように彼から少し放れて歩き出した。