Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
われにそむく
我に叛く
宮本 百合子
Leggi 我に叛く (われにそむく) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 29.414 caratteri · 59 schermate
「子供にやるんじゃあなし、いい加減で好いじゃあないか。そうそう甘やかしてどうするつもりなんだろう!」
ゆき子は、母の不快に圧せられた。彼女は、云いようない淋しい気持がしたけれども、この上再び、不愉快な亢奮を醸すことを危ぶんだ。ゆき子は、言葉少く電文を纏め書生に頼んで、最寄りの局から返信付で、×県の真木に送ったのであった。
寿賀子の不機嫌は、決してそれ限りで消えたのではなかった。
父が帰宅し、風呂がすみ、夕飯が始って皆が卓子に就くと間もなく、寿賀子は、誰に云うともなく、正面の席から、
「明日の朝、真木さんが帰って来るんですってさ」
と云った。言葉は、何でもない。が、そのうちには、今まで、賑やかにわやわやしていた口々の雑談を、ぴったり沈黙させるような一種の調子が籠っていた。
父の隣席に坐り、箸を採っていたゆき子は、思わず胸が強るような刺戟を感じた。彼女は見えない力に押されて、
「まだわかりゃあしないのよ!」
と、力強く否定した。
「どうしたんだね」
傍から、父が穏やかに振返った。
ゆき子は、沈んだ短い言葉で、午後「速達」の来たことや真木に電報を打ったこと等を説明した。