Classici giapponesi con furigana
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あるおんな
或る女
有島 武郎
Leggi 或る女 (あるおんな) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 205.655 caratteri · 406 schermate
ばかもあのくらいまっすぐにばかだと油断のできないものなのだ。も少し話を続けていてみろ、お前のやり繰りでは間に合わなくなるから。いったいなんでお前はあんな男をかまいつける必要があるんか、わからないじゃないか。木村にでも未練があれば知らない事」
こういって不敵に笑いながら押し付けるように葉子を見た。葉子はぎくりと釘を打たれたように思った。倉地をしっかり握るまでは木村を離してはいけないと思っている胸算用を倉地に偶然にいい当てられたように思ったからだ。しかし倉地がほんとうに葉子を安心させるためには、しなければならない大事な事が少なくとも一つ残っている。それは倉地が葉子と表向き結婚のできるだけの始末をして見せる事だ。手っ取り早くいえばその妻を離縁する事だ。それまではどうしても木村をのがしてはならない。そればかりではない、もし新聞の記事などが問題になって、倉地が事務長の位置を失うような事にでもなれば、少し気の毒だけれども木村を自分の鎖から解き放さずにおくのが何かにつけて便宜でもある。葉子はしかし前の理由はおくびにも出さずにあとの理由を巧みに倉地に告げようと思った。