Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Leggi 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 113.554 caratteri · 228 schermate

Aozora Bunko

おじさんみたいにおひげもあったわ。」

「そう。どうもありがとう。」

血色の透った頬はまるで磨いたような、美しい少女期の光沢に張り切っていた。

「おじさんのお室へはいりませんか。敬宗さんも一しょに呼んでいらっしゃい。」

「母さんに言って来なければわるいわ。母さんがね、いいって仰有ったら弟と一しょに来ますわ。」と悧巧な目を瞬いた。

「その方がいい。じゃおゆるしが出たらいらっしゃい。」

私はその母なるひとのしつけのよいのを感じた。主人は、通訳官を勤めていて今満洲に行っているということであった。母なるひとは、いつも新聞を毎日のように満洲へ郵送していた。ふじ子さんは、いつも学校からかえると、開封の新聞をもって、通りの郵便局へ行くのをたびたび見ることがあった。

私はそんなときに出会すと、

「それは何処へ送るの。」と問うと、

「お父様にお送りするの。切手はここに貼ればいいんですね。」

いつもしていることながら、子供らしく小さい不安な顔をした。

「そこでいいんです。」

ふじ子は敬宗と一しょに、この離れへやって来た。

「母さんのおゆるしが出ましたか。」

「え。おとなしくしていればいいって言っていらしったの。