Classici giapponesi con furigana
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うちあけばなし
打あけ話
宮本 百合子
Leggi 打あけ話 (うちあけばなし) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3441 caratteri · 7 schermate
いよいよ自分の番が近づくと、「何だか寒いねえ、私、一寸おしっこに行って来る」暫くすると私も何だか落付かなくなって「本当に寒いんだね、今夜は」と出かける。しまいには、二人連立って「なんだろう、私たち! 本当に寒いのかしら」「怪しいね」等とハアハア笑いながら、やっぱりじき笑うのをやめ、生真面目な顔になってそれぞれドアの中に姿をかくすのであった。
二 原稿紙
このごろ油絵具が大層高価になった。もと、ルフランのを買っていたひとが、買えなくなる有様である。小説を書くひとは、絵具代がいらないから仕合せですね、絵描きはその点辛いです。そういう話がよく出る。それは物を書くひとは、ペンとインクと原稿紙があれば事が足りると、一応いえるであろう。もしそのペン、インクがなければ鉛筆一本で足りさせることが出来る。原稿紙がなければ普通のノートで間に合わせられる。ひどい時には一枚ずつ質も色も形もちがう紙の上にだって書ける。私はそういう小説の原稿を見たことがある。『女工と農婦』という女のための雑誌がレーニングラードで出ていて、そこの編輯所を訪問したら、主任の女のひとが自分のテーブルの抽斗から、一束の黄色や白のバラバラの型の紙束に鉛筆で何か書いてあるものを見せてくれた。