Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ピッチャーさつじんじけん

投手殺人事件

坂口 安吾

Leggi 投手殺人事件 (ピッチャーさつじんじけん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.243 caratteri · 57 schermate

Aozora Bunko

「怪物の名にそむきませんなア。敵ながら、アッパレな奴ッちゃ。これで札束がだいぶ減りおったろう」

木介は札束ばかり気にしている。

「モク介。この契約金、いくらと思う」

「罪なこと考えさせる手はねエですわ」

また十四五分で煙山が現れる。

自動車は一散に京都へ。

「なるほどねえ。ちゃんと諸事片づけて、大鹿の隠れ家へか。敵は順を考えとる。コチトラの追跡、知ってやせんですか」

「そうかも知れん。汽車の中から、ちゃんと見抜きおったかな」

「どうも、いけませんわ。札束のヘリメにしたがって、コチトラの腹がへるらしい。はやくヤケ酒がのみたいな」

車は京都の市街へはいった。車の止ったところは、河原町四条を下って、はいった、裏通りの、小粋な家。しかし、小ッちゃな、料理屋のようなところ。しかし、旅館の看板がぶらさがっている。そこまで送って自動車は戻っていく。二人も車を降りた。

「さては、ここが大鹿の隠れ家かな。よろし、こうなったら、オイラも泊りこんでやれ」

「よか、よか」

二人が旅館の玄関へ立つと、老婆がチョコチョコ出てきて、

「おいでやす」

「お部屋ありますか」

「お部屋どすか。あいにくどすなア。