Classici giapponesi con furigana
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ピッチャーさつじんじけん
投手殺人事件
Leggi 投手殺人事件 (ピッチャーさつじんじけん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.243 caratteri · 57 schermate
満員どすわ」
「今、一人、はいったでしょう」
「ハア、予約してはりましたんや」
「ズッと長く泊ってる人が一人いるでしょう」
「どないなお人どすねん」
「六尺ぐらいの大きい男」
「知りまへんなア」
「今、はいった人の知り合いの若い大男」
「知りまへんなア」
仕方がないから、二人は廻れ右。時計を見ると、九時五十分。
「アッ。ここに、ウドン屋があらア。一杯のんで、きいてみようや」
「それあるかな」
熱カンをつけてもらって、前の旅館に大男が泊っていないかサグリを入れるが要領を得ない。
「オッサン、野球、見ないかね」
「野球やったら、メシよりも好ッきやね」
「チェスターの大鹿投手、知ってるかい」
「スモークピッチャーや。ヒイキしてまんね」
「その大男や。前の旅館に泊っとらんか、そういう人物は」
「見かけまへんなア」知らなければ、長居は無用。
「ままよ。当ってくだけろ。いっそ、煙山に面会を申込もうや。相手が、どう出るか、やぶれかぶれさ」
「がってん」
そこで再び旅館にとって返して、
「さっきの煙山さんに会いたいが」
「ハア。煙山はん、御散歩におでかけどすわ」
「ヤヤ」
木介は奇声を発した。金口はさすがに落着いて、