Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

Leggi 支倉事件 (はせくらじけん) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 204.697 caratteri · 406 schermate

Aozora Bunko

で、その菰を取除こうとしますとニュッと人間の足が出たのです。私は吃驚しましたが、気を落着けてよく見ますと、紛う方なき死体ですから私は声も上げる事が出来ず忽ち逃げ上りました。それから品川警察署に届けまして警官方の御出張を乞いました。死体取上げには昨年死にました私の父が中へ這入ったのです。

死体は頭には毛は少しもなく、眼耳鼻なども腐り落ちて、手首足首もありませんでした。身体に帯と襟とが附いて居りましたので女と分りましたが年の所はハッキリ致しません。

死体についていた帯は巾の狭い黒繻子でした。襟も帯と同じく黒繻子でした。

只今お示しの布片の黒い方は死体に附いていたものと同じだと思います。メリンスの方は一向存じませんです」

井戸浚渫を請負った山谷某は古我判事に次のように答えた。

「仰せの通り島田父子でその死体を引上げました。死体は両手を延ばし両足を投げ出し十の字になって殆ど裸でした。只襟の所に襦袢と着物の襟が附いて居りまして、腰の辺に巾七八寸位の帯が巻きついていました。

帯はメリンスに繻子の腹合せと思われ、襦袢の襟は赤らしく、着物の襟は繻子でした。襟の内にくけてあった布片から見ますと、矢絣の瓦斯地の着物を着ていた事と思います。