Classici giapponesi con furigana
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せいだんじゅうにそう
政談十二社
泉 鏡花
Leggi 政談十二社 (せいだんじゅうにそう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.626 caratteri · 48 schermate
あの娘は阿米といいましてちょうど十八になりますが、親なしで、昨年の春まで麹町十五丁目辺で、旦那様、榎のお医者といって評判の漢方の先生、それが伯父御に当ります、その邸で世話になって育ちましたそうでございます。
門の屋根を突貫いた榎の大木が、大層名高いのでございますが、お医者はどういたしてかちっとも流行らないのでございましたッて。」
四
「流行りません癖に因果と貴方ね、」と口もやや馴々しゅう、
「お米の容色がまた評判でございまして、別嬪のお医者、榎の先生と、番町辺、津の守坂下あたりまでも皆が言囃しましたけれども、一向にかかります病人がございません。
先生には奥様と男のお児が二人、姪のお米、外見を張るだけに女中も居ようというのですもの、お苦しかろうではございませんか。
そこで、茨城の方の田舎とやらに病院を建てた人が、もっともらしい御容子を取柄に副院長にという話がありましたそうで、早速家中それへ引越すことになりますと、お米さんでございます。
世帯を片づけついでに、古い箪笥の一棹も工面をするからどちらへか片附いたらと、体の可いまあ厄介払に、その話がありましたが、あの娘も全く縁附く気はございませず、親身といっては他になし、山の奥へでも一所にといいたい処を、それは遣繰の様子も知っておりますことなり、まだ嫁入