Classici giapponesi con furigana
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ばけものやしき
文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
柳川 春葉
Leggi 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会 (ばけものやしき) di 柳川 春葉 (やながわしゅんよう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4305 caratteri · 10 schermate
杉の木立になっていて、其処の破れた生垣から、隣屋敷の庭へ行けるのだ、ところが、この隣屋敷というのが頗る妙で、屋敷といっても、最早家はないのだが、頽れて今にも仆れそうな便所が一つ残っている、それにうまく孟宗竹の太いのが、その屋根からぬっきり突貫けて出ているので、その為めに、それが仆れないで立っているのだ、その辺は、その孟宗竹の藪のようになっているのだが、土の崩れかけた築山や、欠けて青苔のついた石燈籠などは、未だに残っていて、以前は中々凝ったものらしく見える、が何分にも、ここも同じく、人の手の入った様子がないので、草や蔓が伸放題、入って行くのも一寸気味が悪るいほどであった。
移って当座は、別に変った事もなかったが、その頃私は常に夜の帰りが遅いので、よく弟や老婆の云うのは、十二時過ぎた頃になると、門から玄関へ来て敷石の上を、カラコロと下駄の音がして人でも来たかのような音がすると云うので、これは屹度、自分に早く帰らそうとしての事だと思っていたが、強ち、そうばかりでもなかったらしい、何をいうにもこんな陰気な家で、例の薄暗い仏壇の前などを通る