Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 176.911 caratteri · 353 schermate
「助右。水はないか。わしの竹筒の水は、もうない。……よう喉がかわく」
と、侍者の竹筒まで取って、ごくごく飲みほしていた。
「行軍中、あまり水を飲むのは、よくありません。すこし御辛抱なさいませ」
木下勘解由は、たしなめた。
だが秀次は、顔を向けなかった。秀吉から特に付けられたこの二人は何となく目の上のこぶだった。十七歳の総大将は、当然、気負いぬいていたからである。
「ア、誰だっ。駈けて来るのは――」
「おう、穂富どのです。穂富山城どのです」
「山城は、何しに来たか?」
秀次は、眉をひそめて伸び上がった。槍組の部将、穂富山城守は、そこへ来て、ひざまずいても、息を切っていた。
「孫七様。異変です」
「異変? ……なんだ、異変とは」
「もすこし、岡の上まで、お登りください」
秀次は、彼について、駈け上った。そういうことには、敏捷で、何のおっくうがる風もない。
「あれ。あの土けむりを、ごらん遊ばせ。――まだ遠くではありますが、彼方の山蔭から、平地へかけての」
「ウム。……旋風でもないな。……ほう、先の一かたまり、また、あとからの一群れ。――何だろう、たしかに人数だ」
「お覚悟がいりますぞ」