Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 187.757 caratteri · 375 schermate
民とその国
厳に、局外中立を標榜している彼が、これはいったい何の魂胆か。
時も時である。この喰えない男と、喰える男との会合に、周囲も眼をそばだてたが、
(人、その故を知らず)
と嘯き、みな口をとじて、噂が噂となることを警戒しあった。
民とその国
大勢に晦いのも甚だしい。
もっと突っこんでいえば――
自分の地位の重きも弁えぬ軽率無恥なさもしい行為と見られても致し方がない。
織田信雄の心事である。――いくら家康が招いたからといって、この際、物欲しげに、岡崎までのこのこ出かけて行った彼の気持は、およそ面目とか個性とかの尊ばれていた天正人士のあいだでは、理解に苦しんだことだろう。
(お公達の心は、お公達になってみにゃ分らん)
と、されていたに違いない。
しかしこの――時代の激潮に恟々している名門の二世を自家の秘室へ呼んで、わざわざその脆弱性を甘えさすような歓待や密語をさずけた家康という者こそ――時人はまだ東海の一若将としかこの頃では注意していなかった風だが――まことに油断のならない存在といわねばならぬ。
家康が信雄を遇するや、まるで大人が子どもをあやすようなものだったろう。