Classici giapponesi con furigana
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しんのあいこくしん
新渡戸稲造論集
新渡戸 稲造
Leggi 新渡戸稲造論集 (しんのあいこくしん) di 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 94.620 caratteri · 196 schermate
人間行為の動機は二あり
消えんとする時、「オオ自由よ、自由よ、幾多の罪悪が汝の名によりて行われしぞ」と絶叫したというのは、デモクラシー即ち自由の誤解濫用を最も能く現わしたものである。
人間行為の動機は二あり
一体自由というは決して自分勝手な事をする意味ではない。即ち放肆とは違う。ルソーの説はともすれば人間と動物との区別を忘れ勝ちであったと思われる。彼は動物社会には何の制限もなく、喰いたい時に喰い、眠くなれば寝る、他より何らの制限を受けぬところを以て自由の如く説き、太古の有様を以て人類社会の理想としたのである。さればルソーがその著書を友人のヴォルテーアに贈った時、後者の書いた挨拶の書状に名著は喜んで拝見したが、御教訓の趣を実行し兼ねることは甚だ遺憾に存ずる。老生既に七十の齢を越えたれば、貴兄の教えらるる如く、今更四ツ這いになって歩くことも致し兼ねると答えたという話がある。動物社会には我々の尊ぶ自由というものはないのであろう。
人間が何事を行うにも必らず二の動機の何れか一によりて為すものである。一は希望、一は恐怖である。物を喰うにさえ美味を楽むという望を以てするか、然らざれば喰わねば餓死する恐あるからである。