Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しんぱん ほうろうき

新版 放浪記

林 芙美子

Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate

Aozora Bunko

「エロウ・パウダ?」

顔から火の出る思いで聞いてみた。

「オオエス! エス!」

辛子をキュウキュウこねて持って行くと、みんな手の指を鳴らして喜んでいた。

自称飛行家はコソコソ帰っていった。

「トルコの天子さん何て言うの?」

時ちゃんが、エロウ・パウダ氏にもたれて聞いている。

「テンシサンなんて判るもんですか。」

「そう、私はこの人好きだけど通じなきゃ仕方がないわ。」

酒がまわったのか、風琴は遠い郷愁を鳴らしている。ニカイ アガリマショウの男は、盛んに私にウインクしていた。日本人とよく似た人種だと思う、トルコってどんなところだろう。私は笑いながら聞いた。

「アンタの名前、ケマルパシャ?」

五人のトルコ人は皆で私にエスエスと首を振っていた。

*

(九月×日)

古い時間表をめくってみた。どっか遠い旅に出たいものだと思う。真実のない東京にみきりをつけて、山か海かの自然な息を吸いに出たいものなり。私が青い時間表の地図からひらった土地は、日本海に面した直江津と云う小さい小港だった。ああ海と港の旅情、こんな処へ行ってみたいと思う。これだけでも、傷ついた私を慰めてくれるに違いない。