Classici giapponesi con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate
」と云う言葉のようなものがありました。実に一瞬ではあったけれど、私の絶々な気持ちによく笞打ってくれるものがありました。その恋愛は、私との愛情がまだ終りをつげないうちにほろんで亡くなってしまいました。この恋愛に破れた時は、生きる自信がなくなってしまったような気持ちでした。だけど、その小さな事件もまた私の過去の月日の中へ流れて行ってしまいましたけれども、私はチエホフの可愛い女のように、何かに寄りすがらなければ生きて行けない女であるらしい。――私は肉親と云うものには信を置かない。他人よりも始末が悪いからだ。働きものだと云うので愛されている事は苦しいことである。苦しいはずだのに、結局はこの人達によりそって大根を刻み人参を刻んでいるのです。私は最近本を三四冊出しました。一冊は本屋がつぶれて半分しか印税がもらえず、あと三冊の印税は、これで少し雑文を止めて一年位は勉強をしなおすために取っておこうと考えているのだけれども、外国時代の借金や、「これが最後だから」と云う義父の言葉に、小喫茶店位は出せる程のものを分けていたら、またそろそろ私は机の前に坐らなければならなくなりました。