Classici giapponesi con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate
不具者のような大輪の菊の花なり。――湯上りにそばを食べるなぞとは幸福至極。「二人」は五百部ばかりで、十八円位で出来る由なり。八頁で、紙は素晴しくいいのを使ってくれるそうだ。私は銘仙の羽織を質におく事を考える。四五円は貸してくれるに違いない。
書く。ただそれだけ。捨身で書くのだ。西洋の詩人きどりではいかものなり。きどりはおあずけ。食べたいときは食べたいと書き、惚れている時は、惚れましたと書く。それでよいではございませんか。
空が美しいとか、皿がきれいだとか、「ああ」と云う感歎詞ばかりでごまかさない事だ。いまに私は本格的なダダイズムの詩を書きましょう。
帰りの坂道で五十里幸太郎さんに遇う。この涼しいのに尻からげ。セルの着物に角帯。私は下宿にもどる気もしないので、動坂へ出て、千駄木町の方へ歩く。涼やかな往来を楽隊が行く。逢初から一高の方へ抜けてみる。帝大の銀杏が金色をしている。燕楽軒の横から曲ってみる。菊富士ホテルと云う所を探す。宇野浩二と云うひとが長らく泊っている由なり。小説家は詩人のようでないから一寸怖ろしい。鬼のような事を云いだされてはこっちが怖い。