Classici giapponesi con furigana
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とりをとるやなぎ
新編 風の又三郎
Leggi 新編 風の又三郎 (とりをとるやなぎ) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.750 caratteri · 49 schermate
それに慶次郎がもう忘れたような顔をしていたのです。
けれどもその時間が終り、礼も済んでみんな並んで廊下へ出る途中、私は慶次郎にたずねました。
「さっきの楊の木ね、煙山の楊の木ね、どうしたって云うの。」
慶次郎はいつものように、白い歯を出して笑いながら答えました。
「今朝権兵衛茶屋のとこで、馬をひいた人がそう云っていたよ。煙山の野原に鳥を吸い込む楊の木があるって。エレキらしいって云ったよ。」
「行こうじゃないか。見に行こうじゃないか。どんなだろう。きっと古い木だね。」私は冬によくやる木片を焼いて髪毛に擦るとごみを吸い取ることを考えながら云いました。
「行こう。今日僕うちへ一遍帰ってから、さそいに行くから。」
「待ってるから。」私たちは約束しました。そしてその通りその日のひるすぎ、私たちはいっしょに出かけたのでした。
権兵衛茶屋のわきから蕎麦ばたけや松林を通って、煙山の野原に出ましたら、向うには毒ヶ森や南晶山が、たいへん暗くそびえ、その上を雲がぎらぎら光って、処々には竜の形の黒雲もあって、どんどん北の方へ飛び、野原はひっそりとして人も馬も居ず、草には穂が一杯に出ていました。