Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゃくしょこくばなし

新釈諸国噺

太宰 治

Leggi 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.562 caratteri · 179 schermate

Aozora Bunko

を眺めて、これだけあれば、ふたたび大官に饗応し、華やかに世に浮び上る事が出来るぞと、れいの虚栄心がむらむらと起り、髭そうろうの大尽といえば、いま此の京でも評判の男、なんでも遠いあずまの大金持ちの若旦那だとかいう話だ、田舎者だって何だって金持ちなら結構、この縁談は悪くない、と貧すれば貪すの例にもれず少からず心が動いて、その日はお使者に大いに愛嬌を振りまき、確答は後日という事にして、とにかくきょうのお土産の御礼にそちらの御主人の宿舎へ明日参上致します、という返辞。手下たちは、しめた、あの工合いではもう大丈夫、と帰る途々首肯き合い、主人にその様子を言上すれば、山賊の統領はにやりと凄く笑い、案外もろく候、と言った。その翌る日、土塀の老主人は、烏帽子などかぶってひどくもったいぶった服装で山賊の京の宿舎を訪ね、それこそほんものの候言葉で、昨日のお礼を申し、統領の鷹揚な挙措や立派な口髭に一目で惚れ込み、お礼だけ言う筈のところを、つい、ふつつかな娘ながら、とこちらのほうから言い出して、山賊の統領もさすがに都の人の軽薄に苦笑して、それでもその日の饗応は山の如く、お土産も前日にまさる多額のもので、土塀のあるじはただもう雲中を歩む思いで烏帽子を置き忘れて帰宅し、娘を呼んで、女三界に家なし、ここはお前の家ではない、お前の弟がこの