Classici giapponesi con furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Leggi 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.562 caratteri · 179 schermate
」と、当惑し切ってもじもじしている茶坊主をつかまえて、殿へも聞えよがしの雑言。たまりかねて野田武蔵、ぐいと百石衛門の方に向き直り、
「それは貴殿の無学のせいだ。」と日頃の百右衛門の思い上った横着振りに対する鬱憤もあり、噛みつくような口調で言って、「とかく生半可の物識りに限って世に不思議なし、化物なし、と実もふたも無いような言い方をして澄し込んでいるものですが、そもそもこの日本の国は神国なり、日常の道理を越えたる不思議の真実、炳として存す。貴殿のお屋敷の浅い泉水とくらべられては困ります。神国三千年、山海万里のうちにはおのずから異風奇態の生類あるまじき事に非ず、古代にも、仁徳天皇の御時、飛騨に一身両面の人出ずる、天武天皇の御宇に丹波の山家より十二角の牛出ずる、文武天皇の御時、慶雲四年六月十五日に、たけ八丈よこ一丈二尺一頭三面の鬼、異国より来る、かかる事どもも有るなれば、このたびの人魚、何か疑うべき事に非ず。」と名調子でもって一気にまくし立てると、百右衛門、蒼い顔をさらに蒼くして、にやりと笑い、
「それこそ生半可の物識り。それがしは、議論を好まぬ。議論は軽輩、功をあせっている者同志のやる事です。