Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たびびと

旅人

宮本 百合子

Leggi 旅人 (たびびと) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3040 caratteri · 7 schermate

Aozora Bunko

あんまり長い間の事でしょう、

それに行く方も違って居るんで今では私の影坊師が私のお伴なんですよ。

B 淋しかないの?

たった一人で旅なんかするときっと困る事だらけなんだろうのに……

C 私はたった一人だとは思わないわ。

お母様のおっしゃった事、

お父様のおっしゃった事、

神様のおっしゃる事はいつでも一緒に歩いてるんですもの。

旅 ほんとにね。

自分一人は又世界中の人でなけりゃあいけません。

それから私は毎日毎日一生懸命に歩いてるんですよ。

お月様のいい時には、貴方方のねていらっしゃる夜でも森をこして行きました。

B 提灯もなくって?

案内者もつれずに?

旅 そんなもののないのがあたり前なのです。ついて居る道さえ見失わなければいつかは人里に行けます。

或時は、花が一杯咲いて気の遠くなる様なよい匂いのする原っぱを歩きよろこんで居るうちに、道がいつの間にか嶮しい山路になって私は牡鹿の様なすばやさで谷から谷へ渡らなければなりませんでした。

急な川の流れを越そうとして足をさらわれたり、ひどい荊で手を痛くした事も沢山ありました。

「まあ」子供の中から起る歓声。

「可哀そうねえ。