Classici giapponesi con furigana
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
Leggi 旅愁 (りょしゅう) di 横光 利一 (よこみつりいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 576.941 caratteri · 1138 schermate
中には激論をした揚句卓を叩き出したので、ボーイが用命と間違えて出て来たりした。
食事を終ったとき、久慈と東野は食後の気怠さを感じてしばらく黙っていた。すると、久慈は突然東野に訊ねた。
「あなたは左翼にも右翼にも、本当に興味を感じないのですか。そこを僕は訊ねたいのですよ。どっちなんですあなたは?」
「僕は君にさきからそのことばかり話したつもりだったんだが、まだ話さなくちゃならんかね。」
と東野は気乗りの失せた声で外人たちを眺めながら答えた。
「いや、僕はまだ聞かないな。」
「僕には外国の左翼とか右翼とかより、ここへ巻き込まれている日本人の君の方が、よっぽど見てるのには面白いんだ。ほんとうに君なんかこれから日本へ帰って、いったいどうするつもりだろうと、その方が心配だ。」
「ふむ。」
と久慈はひと言いって一寸黙った。
「いったい、君は帰ってからどうするつもりです。もう昔のように、外国へ行ったからといって何の価値も出る時代じゃなし、ここで習得した左翼や右翼の理論を、そのまま日本へ当て嵌めて考えたって、間違いだらけになるのは定ったことだし、そうかといって、来る前と同じで君がいられるわけのものでもないでしょう。