Classici giapponesi con furigana
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ひがさとちょう
日がさとちょう
小川 未明
Leggi 日がさとちょう (ひがさとちょう) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3703 caratteri · 8 schermate
ある山の中の村に、不しあわせな二人の娘がありました。
一人の娘は、生まれつき耳が遠うございました。もう一人の娘は、小さな時分にけがをして、びっこであったのであります。
この二人の娘は、まことに仲のいいお友だちでありました。そして二人とも性質のいい娘でありました。
二人の女の子は、どちらも十四、五歳になったのであります。そして、それぞれなにかふさわしい仕事につかなければなりませんでした。
ある日のこと、耳の遠い娘は、びっこの娘のところへやってまいりました。びっこの娘は、いつにないお友だちの沈んでる顔つきを見て、
「なにか心配なことでもあるのですか?」と、やさしくたずねました。
「私は、遠いところへゆかなくてはならないかもしれません……。」と、耳の遠い娘は答えました。
びっこの娘はそれを聞いて、びっくりいたしました。二人が、別れるということは、どんなに、悲しいことであるかしれなかったからであります。
「遠いところというのは、どこですか。」と問いました。
「東京へ奉公にゆくようになったのです。私は、うれしいやら、悲しいやら、わからないような気持ちでいます。」