Classici giapponesi con furigana
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にちにちへいあん
日日平安
山本 周五郎
Leggi 日日平安 (にちにちへいあん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.297 caratteri · 56 schermate
そのごく仄かな薄明りで、走って来る女の一人がこいそ、もう一人が千鳥であるのを十郎太は認めた。
「寺田、来てくれ」と彼は叫んだ。「――きゃつらだ」
そして外へとびだした。とびだすとき刀を抜くのが見えたので、菅田平野も寺田文治に続いて出ようとし、そこへ駆け込んで来た二人の女性と、危なくぶつかりそうになった。
「この人たちを頼みます、出ないで下さい」
彼は残った四人にそうどなって、寺田文治のあとを追った。
追って来たのは三人で、菅田平野がそこへいったときには、すでに一人は倒され、他の二人も十郎太と文治の前に動けなくなっていた。
「大丈夫ですか」菅田平野は走せつけながらきいた、「――斬りはしないでしょうな」
「大丈夫です」と十郎太が答えた。
「声をたてるなよ」寺田文治は刀をつきつけたまま相手に云った、「――黙って馬草小屋まで歩け、騒ぐと斬るぞ」
十郎太は二人から刀を奪い、落ちている提灯を拾おうとした。他の見張人にみつかっては悪いと思ったのだろう、菅田平野は倒れている一人を引起こそうとしながら、「そんな物はいいでしょう」と云った。
「残っているのは二人だけだから、すぐにやってしまおうじゃありませんか」