Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
にちにちへいあん
日日平安
山本 周五郎
Leggi 日日平安 (にちにちへいあん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.297 caratteri · 56 schermate
腹の中でまた鳴音がした。それは馬蹄の音のようであった。菅田平野はどきりとした、彼の名を呼ぶ声が聞えるのである、腹の中の鳴音から馬蹄の音が分離し、彼の名を呼ぶ声がはっきり聞えたからだ。
彼はどきりとしながら振返った。
井坂十郎太が馬をとばして来た。笠も合羽も着ず、鞭をあげてけんめいにとばして来た。馬蹄のあげる雨水のしぶきが、そのときほど爽快に、またたのもしくみえたこと(菅田平野にとって)はなかった。
「どうか戻って下さい、菅田さん」
乗りつけた馬からとびおりると、井坂十郎太は懇願するように云った。
「いやわかっています」と十郎太は息をはずませながら云った、「貴方がどうして立去られたか、私にはよくわかっています、しかしそれはいけません、貴方のお気持はあっぱれだが、それでは私どもが困るのです」
「――貴方がたがお困りになる」
「伯父にどなられたのです」と十郎太が云った、「こんどの事で、貴方に藩の内紛を知られてしまった、藩の内紛を知られたからには、このまま菅田さんをよそへやるわけにはいかない、ぜひ戻って任官されるか、客分として留まってもらわなければならない、すぐ手分けをして追いつけと云われたのです」