Classici giapponesi con furigana
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あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
Leggi 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 68.545 caratteri · 140 schermate
そこで随分情けない、苛酷なことをもためらわずにする。しかし生得、人の悶え苦しんだり、泣き叫んだりするのを見たがりはしない。物事がおだやかに運んで、そんなことを見ずに済めば、その方が勝手である。今の苦笑いのような表情は人に難儀をかけずには済まぬとあきらめて、何か言ったり、したりするときに、この男の顔に現われるのである。
奴頭は安寿に向いて言った。「さて今一つ用事があるて。実はお前さんを柴苅りにやることは、二郎様が大夫様に申し上げて拵えなさったのじゃ。するとその座に三郎様がおられて、そんなら垣衣を大童にして山へやれとおっしゃった。大夫様は、よい思いつきじゃとお笑いなされた。そこでわしはお前さんの髪をもろうて往かねばならぬ」
そばで聞いている厨子王は、この詞を胸を刺されるような思いをして聞いた。そして目に涙を浮べて姉を見た。
意外にも安寿の顔からは喜びの色が消えなかった。「ほんにそうじゃ。柴苅りに往くからは、わたしも男じゃ。どうぞこの鎌で切って下さいまし」安寿は奴頭の前に項を伸ばした。
光沢のある、長い安寿の髪が、鋭い鎌の一掻きにさっくり切れた。
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