Classici giapponesi con furigana
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うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
Leggi 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江 (うつりが) di 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.306 caratteri · 300 schermate
「何で自分はこんなに意気地がないのだろう。男がこんなことでは仕方がない」
と、自身で自身を叱って見たが、私にはただたわいもなく哀れっぽく悲しくって何か深い淵の底にでも滅入りこんでゆくようで耐え性も何もなかった。
小倉に一と車積み出さしておいて、私は散らかった机の前で老母の膳立てしてくれた朝飯の箸を取り上げながら
「お老母さん、長いことお世話になりましたが、私も今日かぎり此家を出てゆきます。もう此家を出てしまえば私とおすまやあなた方との縁もそれで切れてしまいます。七年の間には随分あなたやおすまに対してひどいことをいったこともありますが、それは勘弁してもらいます。……私も出て行ってしまえば、もうおすまをどうしようとも思いませんから安心して下さい。……真実におすまはどうしているんです。私がこうして綺麗に引き払って出てゆくんですから、それだけ言ってきかしたって別条ないでしょう」
私は心から詫びるような気になって優しくいった。すると老母さんはどう思ったか、きっとそんな言葉には何とも感じなかったろうが、膳を置いてゆきがけに体を半分襖に隠すようにして
「おすまは女の児の一人ある年寄りのところに嫁いています……」