Classici giapponesi con furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Leggi 日本の諸国物語 (せっしょうせき) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.040 caratteri · 158 schermate
そこで夜更けにはかまわず、またさっきのしおり道をたどって、あえぎあえぎ、おかあさんを捨てて来た山奥まで上がって行きました。そこに着いてみると、おかあさんはちゃんと座ったまま、目をつぶっていました。お百姓はその前に座って、
「おかあさんを捨てたのはやはりわたくしが悪うございました。こんどはどんなにしてもおそばについてお世話をいたしますから。」
といって、おかあさんをまたおぶって山を下りました。
それにしてもこのままおけば、いつか役人の目にふれるに違いありません。お百姓はいろいろ考えたあげく、床の下に穴倉を掘って、その中におかあさんをかくしました。そして毎日三度三度ごぜんを運んで、
「おかあさん、御窮屈でも、がまんをして下さい。」
と、いろいろにいたわりました。これでさすがの役人も気がつかずにいました。
二
それからしばらくすると、ある時お隣の国の殿様から、信濃国の殿様に手紙が来ました。あけてみると、
「灰の縄をこしらえて見せてもらいたい。それが出来なければ、信濃国を攻めほろぼしてしまう。」
と書いてありました。その国は大そう強くって、戦争をしてもとても勝つ見込みがありませんでした。