Classici giapponesi con furigana
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さんとんへやったてがみ
日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)
三好 十郎
Leggi 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) (さんとんへやったてがみ) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4930 caratteri · 12 schermate
棺の後ろから
1
2
1
爺さん、立上れ!
お前はそっちを担いでくれ、俺はこっちを担ぐ
泣くな、爺さん、これがどうしたと言うんだ?
死んだんだ、死んだだけだ
そして死ぬと言う事は死ぬことだ――
「お粥でいいから、ねえ、食べさして」
と彼奴が言った時に、
お粥はおろか、のりも無かったことだ。
「薬を差上げるからおいでなさい」
と医者が言った時に
俺とお前の空の財布が叫び声を立てたと言うことだ。
一番しまいの息を引取る時に、
彼奴の咽喉はピストンに油が切れた様にヒューヒュー言ったろう
彼奴は火箸の様な手を天井の方へ差上げたろう
そして「苦しい、苦しい、助けて頂戴な」と言ったろう
それが死だ――畜生!
そして死んじまやがった
あたり前だ、油が切れたんだ!
お前の娘だった、そして俺の女房になる筈だった
頬っぺたの青い、いつもしめった様に水っぽい髪をした奴はおれ達のところから居なくなりやがった。
2
ヨロヨロするな、爺さん!
「助けて頂戴な」と言われても
彼奴のわきにはお前と俺と二人しか居なかった。
そして彼奴の咽喉にからんで来る最後のタンがいくらゴロゴロ言っても
二人には手出しが出来なかった。
「俺はあんなゴクつぶしのストライキなぞに入るんじゃ無かった、いい年をして」